一匹オオカミくんと、今日も、屋上で



宝生くんは家のために、お母さんを少しでも楽にしてあげたくて休んでいた。なのに、何もしらないのに、宝生くんのことを決めつけないでほしい。

「宝生くんは不良じゃないよ」

「学校頻繁に休むらしいし、十分不良でしょ。それに、休んだ日の翌日、よく顔とか腫らして来てんじゃん」

「そ……それは……」


青羽くんの言葉に何も言い返すことができなかった。

休みの日はバイトしていたことは聞いたけれど、何で翌日怪我をしてくるのか聞いていなかった。

ここ最近怪我はしている様子はなかったけれど、今後も、もしかしたら怪我して登校してくることがあるかもしれない。そう思うと宝生くんが心配でたまらなくなった。


無意識に走りだしており、

「あっ、おい!?」

青羽くんの呼びかけに反応せず、全力で宝生くんの元へ向かう。

あれだけ、告白をされたときはもう失礼な断り方はしないと決めていたのに、今一番失礼な断り方をしてしまっていた。