この空の下で君への想いを叫ぶ

「誰かに気づかれたのなんて初めて。そうだよ、俺は女子が苦手。うちの家は父子家庭で、あと兄が二人いるんだけど物心ついた頃からずっと男だけで暮らしてきて、女の子には慣れてないし意識するとすぐ赤くなっちゃうんだ。これさえなければ本当の完璧王子になれるのにね」


「へぇ…。一ノ瀬くんは、完璧王子になりたいの?」


「そりゃみんながそう求めてるんだから、その期待に応えたいとは思うよ。女の子達からチヤホヤされるのも悪い気はしないしね。そのためにコツコツと努力してきてるんだから。てことで君も何か秘密を教えてよ」


「…へ?」



すっと立ち上がった一ノ瀬くんがにこっといつもの王子様スマイルを浮かべた。



「内緒にしといて、って言っても信用できないから、君の秘密も教えて?じゃないとフェアじゃないでしょ?」


「ええ!?そんなこと言われたって、秘密なんてないし…」


「はあ?秘密がない人間なんているわけないでしょ。早くなんでもいいから言いなよ」


「あ、ああ!そういえば友達待たせてたんだった!一ノ瀬くんのことは本当、誰にも言わないから!じゃあね!」



これ以上ここにいては尋問に遭いかねないので、素早く一ノ瀬くんのわきを通り抜けて階段を下りる。