「あ、真斗出てきた!」
私が指さす先をおばさんが追いかける。
その時、少し離れた席からいっせいに黄色い声が上がった。
「那津くーーーーん!!!!」
その歓声の向かう先を見れば、瀬賀那津がいた。
あんなに人気、なんだ。
私がぼーっとしていると、彼が私に向かって手を振った、ような気がした。
おかしいな、見間違いか。
目をこすっても、いや、こするたびに、私に向けて振られているであろう手の振り方が大袈裟になっていく。
気のせいじゃなかった。
私も仕方なく小さく手を振り返す。
隣に座っていたおばさんが、肘でちょんちょんとつついてきた。
「え、何あの子、彼氏?」
「ち!ちがいますよ!!ま、まあ友達です」
「えーかっこいいじゃない!陽菜ちゃんとお似合いだわ」
たったこないだ初めてあった人とお似合いと言われて、喜ぶべきなのか表情をさまよわせている
私が指さす先をおばさんが追いかける。
その時、少し離れた席からいっせいに黄色い声が上がった。
「那津くーーーーん!!!!」
その歓声の向かう先を見れば、瀬賀那津がいた。
あんなに人気、なんだ。
私がぼーっとしていると、彼が私に向かって手を振った、ような気がした。
おかしいな、見間違いか。
目をこすっても、いや、こするたびに、私に向けて振られているであろう手の振り方が大袈裟になっていく。
気のせいじゃなかった。
私も仕方なく小さく手を振り返す。
隣に座っていたおばさんが、肘でちょんちょんとつついてきた。
「え、何あの子、彼氏?」
「ち!ちがいますよ!!ま、まあ友達です」
「えーかっこいいじゃない!陽菜ちゃんとお似合いだわ」
たったこないだ初めてあった人とお似合いと言われて、喜ぶべきなのか表情をさまよわせている

