「陽菜は明日一緒に回れる?」

「えっ・・・と、明日は結構ずっとシフトで、シフト入ってない時間は美琴と回るから無理かも・・・」

咄嗟に嘘をついた。ほぼ一日シフトなのは事実だ。あまり準備に参加できなかった罪滅ぼしということで無理を言った。美琴というのは、同じクラスの女子で、こっちは嘘なのだが。

「そっか。陽菜とも回りたかったんだけどな、残念。食べたいものあれば買っていって届けるからLINEでもして」

真斗はどこまでも優しい。今はその優しさに嘘をついているのが申し訳なくて、思わず下唇を噛んだ。

「うん」