それからは、大和さんが私のそばにいてくれて、私のことを守ってくれた。
 でもそれから半年が過ぎた時ーーー。

「大和さん、まだ帰ってこないのかな……?」

 大和さんは本当に優しくて、いつも私を抱きしめてくれる。
 そんな大和さんのことを、私はますます好きになっていた。

【ピーンポーン】

 そう思った時、家のインターホンが鳴った。

「大和さん、おかえりなさい」

 夕方になって大和さんが帰ってきたと思った私は、何も疑うこともなく、玄関の扉を開けてしまったーーー。

「……え?」
 
 ウソーーー。どうして……?

「よお、久しぶりだな美結。 お前こんな所にいたのか」

「な、なんで……っ」

 私の目の前にいたのは、猛だったーーー。

 どうして……猛がいるの……?

「探したんだぞ、美結?急にいなくなったから、なんでいなくなったんだよ!?」

 猛は私に強くそう問いかけてくる。

「帰って……。お願いだから帰って!」

 どうして、ここにいることが分かったの……?

 どうしてーーー。

「さあ美結、俺と一緒に帰ろう」

「イヤッ……。帰らない!」

  せっかくここまで逃げてきたのに、今更帰れる訳ない……!!

「美結、なんでだよ? 俺は美結のことずっと心配してたんだぞ?  さあ、帰ろう」

 そう言って私の右腕を引っ張ってくる猛。

「やだ、離して! やめてっ……!!」

 私は猛に連れて行かれないように、必死で抵抗した。

「だから……来いって言ってんだろっ!!」

「やだっ……!離してっ!!」