大好きなあの娘を困らせたくなくて、僕の片想いで終わっても構わないと、長年ずっと自分に言い聞かせてきた。

恋にはならなくても、友達としてずっと一緒に居られるなら、それでもいいと。

だけど、それは本心なんかじゃなかったようだ。

おまけに、突然のライバルの登場。

もし、間違いなく、僕なんかより、あの娘を幸せに出来るような相手ならば、心で泣いてでも祝福するつもりだった。

どうして、よりによってあの娘は、アイツに惹かれ始めたんだろう。

そんなことはどうでもいい。

不幸な恋になるのが目に見えている相手ともなれば、僕らの関係が気まずくなったとしても、想いを告げずに居られなかった。