「おはよ、起きな」
「ばーか、そんなんじゃ俺の隣歩けないぞ」
「可愛いとこあるじゃん」


「…のん!かのん!早く起きないと!」

眩しい…。
カーテンの隙間からの日差しが目にあたる

「おはよー、おきた。」

私がそう言うと、ママの声は止み、朝ごはんを作る音が聞こえてくる

懐かしい夢を見たなぁ…
私は今日の夢を思い出しながら高校に行く準備を始めた

さっきの声の主は翔くんという同い年の男の子のもの。
私の初恋相手…でもあったりする

ちょっと意地悪だけどとっても優しい人だった

だったって言うのはその人は今どこで何をしている人か分からないから

私は人と話すことが苦手なゆえ、中学2年の1年間、不登校生活を送っていた

その時にハマっていたのが、ある通話アプリ。
その通話アプリで出会ったのが翔くんというわけ

毎日時間が合う時に通話をし、その日あったことや、いつか恋人が出来たらしてみたいことなどを話していた

私はいつか好きになった人と遊園地に行きたいって言った気がする…
翔くんにはまずは彼氏作りからだなって意地悪言われたっけ笑

確か運動が得意な翔くんはバスケを一緒にしたいって言ってたな…
私は運動苦手だから一緒にできないって悲しくなったな笑

毎日話していくにつれ、翔くんのことが好きになっていったきがする

でも、ある日急に翔くんがアプリを辞めてからは一切連絡を取る手段がなく、私の初恋として忘れようとしていたんだけど…

やっぱり忘れ切ることは出来なくて、時々夢に出てくるようになってしまった…