恋愛ベタな二人の、とある夜



「付き合うことに、なりましたっ」


そう言って学食の窓際のカウンター席でカレーを食べている(りつ)の隣に座った。

「びっくりしたー。志保(しほ)か、何?」


隣に座ったのが私だと確認すると、明らかに不機嫌そうな顔をする律。


私はそんな律にスマホの画面を見せながらもう一度言う。


「だから、付き合うことになったの」


私のスマホに写った、3日前に付き合い始めた社会人の彼氏とのツーショット写真をチラッと横目で確認すると律はすぐにまたカレーを口に運んだ。

「イケメン年上社会人」

「そうその人。律には一応報告しとこうと思って。相談乗ってもらってたし」

「あっそう。おめでと」

「ふふ、ありがと」


律は同じ大学のよく集まるメンバーの1人。
帰る方向が一緒なのもあって、2人で話す機会は多い。

恋愛って男目線の意見が大事だから、好きな人が出来る度についつい律に相談してしまう。


「どうせまたすぐフラれんだろ」

「はぁ?フラれないし」

「どの口が言ってんの。今年入って何人目ですかー?」


律の言う通り、今年に入って3人目の彼氏だ。
3ヶ月も経たずしてぜーんぶフラれて別れた。

やる事やったらサヨウナラ。
私は絶望的に男を見る目がない、らしい。

「しょうがないじゃん。次は大丈夫だもん」

「本当かよ。
まぁ…お幸せに。つーか、つぎ別れても報告しにくるなよ」

「えー?なんで」

「なんでって。どーせまた泣くでしょ、アナタ。そんで慰めんの俺やん」

「いいじゃん。慰めてよ」

「やだ。めんどくせぇ」

「ひどー。
や、でも、今度は本当に大丈夫!だと思う」

「そうですか」

「そうですよ」