私はとっては、とても久しぶりで訪れることになった王城の大広間は、一言で言えばきらびやか。

 ……ええ。ホールケーキを、あの男に投げつけて以来だわ。なんだか、今では遠い過去に思えるけど、ほんの一年前なのよね。今思い出すと、懐かしいわね。

 時の流れは早すぎると感慨深く思っていると、高らかなラッパの音が鳴り響き、良く通る声で家名が呼ばれて、私たち夫婦二人は入場した。

 背の高いジョサイアだけど、こうして流行りの細くて高いヒールのある靴を履いていると、お互いの顔が近くなって照れくさい。それに、彼は安定感があるから、エスコートされるには最適の男性だった。