蜜月に新郎が多忙過ぎるという、邪魔をされたりもしたもの。あれは……確かに、ジョサイアにも非があったと思う。オフィーリア様が怒って当たり前だわ。

 私たち夫婦の間には、良くわからない誤解があり、ついこの間まですれ違っていたけど、もうそれは解決済なのだ。

 それに対し無関係な他人が何か口だしをする権利なんて、あるはずもないのに。

「愛されているわよ。私のことが好きだから、結婚したいって言ってくれたんだから!」

 興奮して言い返した私を見て、ショーンは鼻を鳴らし、馬鹿にしたように笑った。

「だから、お前は馬鹿なんだ! ちょっと好きだと言われて、良い気になって……お前なんか、モーベット侯爵に好かれている訳がない!」

 これって、単に私を傷つけることしか考えていない暴言よね。あきれた。二人の内情なんて、自分が知るはずもないのに、どうしてこうも自信満々なの。

 そういえば、ショーンは良く自分の常識を世間の常識みたいに、言っていたわよね。今思うと、何の根拠のがあった、言い切りなのかしら。

 ショーンに考えがあるように、この私にも考えはあるのに。