「それもそうね。城ではジョサイアは、邸へ帰ったって言われたの? ……何処に行ったのかしら?」

 とにかく、このことを彼に相談しなければ……ジョサイアが待ち遠しい。

 その時に、折良く扉が叩かれて、執事がジョサイアの帰宅を伝えた。私は安心して、ほっと息をついた。解決した訳でもないけど、ジョサイアが居れば、この訳のわからない事態が動くかも知れないと思って。

 今すぐ玄関ホールへ行こうかと思ったけど、弟と言えど客人であるアメデオが居るので、ソファに座りまんじりとして待つしかなかった。

 扉が開いて暢気な笑顔を浮かべたジョサイアが入って来て、私は思わず吹き出してしまった。

「……ただいま。レニエラ。やあ、アメデオくん。いらっしゃい。失礼するよ。これは君のお姉さんへの贈り物だから、気にしないでくれ」

 数え切れないくらいのプレゼントの箱を持って、緊張感ある空気の私たちの前へと現れたからだ。