【 陸:side 】



「くそっ!距離を置くなんて言うつもりなかったのに……」


冷たい壁に拳を一発あびせた。



全部…コイツのせいって言いたくなるような、俺とアイツとの間にある“壁”



すぐ近くにいるのに、この壁のせいで…すげぇアイツが遠くに感じる。


もう会えないと思っていたアイツとまた一緒にいられるってわかった時


俺がどんなに嬉しかったかなんて、アイツが知るわけないよな──・・・