心の美しさが顔に現れる世界になった結果~義妹と皇太子がどうなったかって?~

 その後も、アンドレア様はちょこちょこと、いかにこの国を支えているのが、研究員たちが作り出した魔道具なのかということを主張した。
 学園での幽閉生活は以外にも快適で……。
 顔の容姿で、第一校舎、第二校舎、第三校舎、第四校舎、寮、講堂と生活場所が分けられていた。
 第一校舎は美しくなった者。第二校舎は研究室や図書館などがあるため、私とアンドレア様と研究所に入ることを目標にしている後輩たち。……いずれも、顔の変化は少ない。どうも研究馬鹿というのは研究さえできればいいと、悪いこともあまり考えないし、かといって人のためにという美しい目的もない者がおおいみたいだ。
 第三校舎他は顔が醜くなった者たちの生活場所。
 絶えず争いの声が聞こえてくるけれども、第二校舎にいれば関わらずに済むためとても快適だ。
 第一校舎の人たちは今は空前の婚約ブームになっているようだ。
 ……とはいえ「元の顔は綺麗じゃないので」とか「僕のような者が恐れ多い」とか、心が綺麗すぎるゆえに進まないこともあるらしい。

 ……で、3年がたち。
「完成しましたね!これで学園での生活もおしまいですね……」
 皆が元の顔に戻っていた。
 目の前には3年前より少し成長したアンドレア様の顔。
「シャーラ……お願いがあるんだ」
 アンドレア様が言いにくそうに言葉を口にする。
「これからも、一緒に……研究を続けてほしい」
 アンドレア様の言葉に首をかしげる。
「もちろんですよ?一緒に研究所に入るんです」
 アンドレア様が首を横に振った。
「研究所には入らない……」
「え?え?まさか、3年前の入所時期に研究所に行かなかったから、就職取り消し?!そ、そんな!私もですよね?どうしましょうっ。今更家には帰れませんし……」
 慌てふためいていると、アンドレア様が手を差し出す。
「僕と、研究を続けて欲しいんだ……ダメかな?ずっと一緒に……今までのように」
 え?
 もしかして、新しく就職先が決まってる?アンドレア様はその就職先に私も推薦してくれるのかな?
 ……この3年……いえ、学生だったころから、アンドレア様と研究をするのはとても心地よくて。
 魔法研究所に二人とも入ると決まった時は、この先も一緒に研究できるんだと嬉しくて。
 二人でずっと研究していくことは当たり前だと思っていた。
 だから、私の答えは決まっている。