するとピンクゴールドの指輪が鍵を取り付けておくフックに掛かっていた。 「キーケース指輪付き」 皇(こう)くんが優しく笑うと、わたしの両目からまた涙があふれる。 「バイト始めにカフェのカウンターで、悪女な彼女さんのこと大切に思ってるんだねってシフトが同じ子にからかわれて」 「うん、すっげぇ大切に思ってるって返したら笑われたけど」 「そう、だったの?」 「なのにわたし嫉妬……」 「嫉妬してくれて嬉しい」 「指輪、嵌めてもいい?」 「うん」 フックから指輪を外し、わたしの右手の薬指に嵌める。