悪女は今日、初恋を知る。


*

 その後、バイトが終わり、皇(こう)くんとカフェを出て、歩道を歩く。

「きよら、あのさ、バイト始めたのは」

 わたしは力なく笑う。
「分かってる、彼女に会う為、だよね……?」

「は?」

「お似合いだと思う、だから」


「悪女、今日でお終いにするね」


 皇(こう)くんは両目を見開く。

「今までありがとう、感謝しています」
「これ、今まで貰って貯めてたバイト代」