* 「きよら、ドリア美味しい」 その夜。皇(こう)くんはキッチンでわたしが作った出来立てのシーフードドリアをスプーンで食べる。 「ほんとう? 無理してない?」 わたしは真向いの椅子に座ったまま皇(こう)くんの顔を見つつ不安げに尋ねる。 「うん、俺の両親、飛行機で世界中飛び回ってて」 「お金振り込んでおいたから好きなもの食べな、が普通で」 「今まで俺の為に作ってくれる人いなかったからすごく嬉しい」 「作ってくれてありがとう」 嬉しそうに笑う皇(こう)くんを見てわたしもつい嬉しくなる。