今まさに翠さんに壁ドンされている状況。

どういうことが起きているかといいますと……


周りには誰も居ない、俺と翠さんだけ。


翠さんに胸を触られて、……口に出してはいけない所に手が当たる。


「ねぇ?江伊佳さんって、……女、なの?」

「……ッ」

バレた……。

「そうと、言ってくれない?」

「ごめん……」

「謝るの求めてないから。むしろ……好きだ」

「え?!」

翠さんの唇が俺の唇に触れる。

え!イケメンと……キス?

ぇぇえええ!!!心臓がバクバク状態。

「江伊佳……俺のこと……好き?」

「……気になる存在ではある……かな?」

「俺のこと、好きにさせてやるよ」



「はーい、そこまで〜」

「好きのはわかるが、続きは家でやってくれ」

「へ?ここ、俺の家だけど」

「あ、まぁ……いいだろ?」

「でもさ、まさか江伊佳も有名人とは翠、見る目あるよな」

「それは、どうも」


ちゃっかりと俺は、翠さんと手を繋いでいた。

「あ、そうそう。江伊佳、俺たちの小説も書いてくれないかな?」

「え」

「スタッフに許可済み」

「分かりました」

「肩苦しい、今から敬語なし!タメ語な」



こうして、俺は歌〇手グループの小説も書くこととなり忙しくなってきた。

その間でも、翠さんと甘い時間を過ごした。


そして、俺は本業をやりつつも世間に知れ渡る有名人となった。


配信者に加わって、翠、彩葉、悠真、俺のコラボ配信。

テロップは、俺が描いたイラスト。


配信が終わったあと、彩葉は次の仕事へと向かった。

悠真も。

残ったのは、俺と翠さん。


この後の時間は、どっぷりと深い蜜に落ちていった。

俺はトローンとした顔になっているだろう。

「翠、好き……っ」

「俺は、好きを通り越して愛してる😘」