ここなは、学校に登校している。
 自由が丘小学校正門付近道路。
 夏服のランドセルを背負った。小学生たちが登校している。
 ここなが歩いている。ピンクのランドセル。
 「おはよう」
 と、竹下みな。茶色のランドセル、パンツスタイル。
 「おはよう、みな」
 と、ここな。
 「あ、木村君だ」
 と、みな。
 見ると、木村君が歩いていた。青いランドセル。青い半そでシャツに、半ズボン。
 「あいさつしたら」
 と、みな。
 「え」
 と、ここな。
 「気になってんでしょ」
 と、みな。
 「えええええええええええええ」
 「ほら」
 「で、でもお。女の子が男の子に声かけるなんてえ」
 と、ここな。
 「ほらいっちゃうよ」
 と、みな。
 木村君は「自由が丘小学校」と彫られた門を進んでいった。
 「おはよう木村」
 と、村田聖也。
 「あ、聖也君」
 と、木村君。
 「聖也さん」
 と、氷河。
 「おっす氷河」
 三人は正門を入ったとこで立ち止まった。
 ここなと、みなも正門を入った。
 「うーん、そうだ」
 ここなは、ランドセルをおろし、小物入れを取り出した。ピンクのリングを取り出した。さっさとはめた。煙が立ち上り、フェレスが現れた。
 「お呼びでございますか、ご主人様」
 と、フェレス。
 「ふぇ、フェレスさん。お願い。木村君に挨拶したいんだ。でも女の子だから」
 「なるほど。女の子だから、男の子に挨拶しずらいと」
 フェレスは指を鳴らした。フェレスはリップクリームを持っていた。
 「ペテン師リップ」
 と、フェレスはいった。
 「ペテン師リップ?」
 「これを塗ればだれでもうまくペテンがつけるんだ」
 と、フェレス。
 「と、とにかく塗ってみる」
 ここなは、リップをもらい、口に塗った。
 木村君、聖也、氷河は立ち話している。
 「昨日、見たか、「マジカルフェアリーめるる」」
 と、聖也。
 「見た、見た」
 と、木村君。
 「もち、見ましたよ」
 と、氷河。
 「よし、行ってみよう」
 といってここなは、木村君のとこへ行った。
 「おっす、木村」
 と、ここなは、まるで男の子の友達みたいにいった。
 「ああ、橋本さん、おはよう」
 と、木村君がにこっと笑っていった。
 ここなは、通り過ぎた。みながかけつける。
 「すごい。ほんとの男の子の友達みたいだった」
 「はあ。緊張した」
 「うまくいったろう」
 と、フェレス。
 「うん」
 リップはポンと消えた。
 「あ、消えた」
 「魔法の有効期限が切れたんだ」
 と、フェレス。
 「そっかあ」
 と、ここな。
 「あ、そういやフェレスさん、おはよう」
 と、みな。
 「おはよう」
 と、フェレス。
 (誰もフェレスさんのこと違和感持ってないや)と、ここな。