本当に本気だったら朔を傷つけてしまうから、言葉を選んだつもりだったけど、苦笑いをして私から離れた朔の表情は、傷ついているようだった。 好きじゃないのは本当だから、そこを濁して曖昧に伝えるのは朔にも失礼。 でも濁さずに言った結果、傷ついた朔の顔を見て、私も傷ついた。 すぐに、あんな言葉出さなきゃ良かったと思ったけど、〝ごめん〟の言葉で精一杯で。 私の頭に手を置き、隣の席に座り直すと、〝飯、食っちゃおうぜ〟と何もなかったように、ご飯を食べ出した。 「…うん」