朔は立ったまま、私は椅子に座って朔を見上げたまま、答えを返せずに朔を見ていると、



「もう一回キスして欲しいんなら、今度はディープでいこうか」



なんて言ってくるから、全力で拒否した。



〝つまんない〟って言ってたけど表情は満足そうにしていて、椅子に座り直すと一周クルンとまわって何だか楽しそう。




私は重なった時の朔の唇の感触がまだ残っている自分の唇を指で触って、簡単に奪われたファーストキスに頭を抱えた。