「……っ、う」
「こんなに甘い味すんの、佳乃愛だけ」
ハァハァと荒い息をしている神谷くんは、赤い顔のまま再び私にキスしてくる。
すると、誰かが、階段を上って来る足音がこちらに響いてきた。
神谷くんもそれに気づいたのか、口づけしたまま、裏側の死角に身を隠す。
ーーガチャ。
「!!?」
だ、誰か入って来た……、うまく隠れたとはいえ、音をたてたら見つかっちゃう……っ!
「見つからないようにキスするのって、スリルがあるよな。俺……、マジ興奮してきた」
「ちょ、んん……ぅ」
「好きだよ……、佳乃愛の全部俺にちょーだい?」
ーーそして、しばらくは神谷くんの甘いキス攻撃に逆らえない私だったのでした……。