最低な元カレにフラれたらイケメン医師に成長した幼馴染からの溺愛がはじまりました。

☆☆☆

午後からの仕事もどうにかこなしてアパートへ戻ってきたとき、玄関先に誰かが座り込んでいるのが見えて杏奈は立ち止まった。

その人はどうやら男みたいだけれど、顔をうつむけているので誰だかわからない。

そしてその人の傍らにはやけに大きなトランクが置かれていた。
もしかして晃司!?

そう思って駆け寄った時、相手が顔を上げた。
その顔を見て「えっ」と、声を上げてしまう。

そこで杏奈の帰りを待っていたのは晃司ではなく、稔だったのだ。
稔は眠そうな顔を杏奈へ向けて「おかえり」とはにかんだ笑みを浮かべた。

「な、なんで稔くんがここに!?」
「言っただろ? 俺がその子の父親になるって」

稔は立ち上がり、杏奈の腹部へ視線を向けて言った。