君に、恋した俺の負け。

「人気だと思います。」
「君は…お目当ての商品があるのかい?」
「C賞のビックアクスタ狙ってるんですが中々」
知ってる。さっき聞いたよ。

「君さえよかったら、これいるかい?」
「え?」
「おじさんよく分からなくて。A賞のこれもあげるよ」
「いやいや、悪いですよ…」
「君の推し?なんだろう?」
「そうですけど…」
「気にしなくていいよ、おじさんはくじってやつをやってみたかったんだ。」
「え?」
「流行っていると聞いてね。」
「…ほんとにいいんですか?」
「あぁ!」
「でも、お礼したいです!!」
「お礼?どうして?」
「頂いたのにお礼もしないなんて!、あ、携帯番号教えてください!ご連絡します!」
「…気にしなくていいんだよ?」
「私の気が収まりません!」