体育はそのまま終わりまで休んで、更衣室に向かった。


「桜ちゃん、付き合わせてごめんね」

「日和謝ってばっかり。私が勝手についてきてんねんから気にしないで」


桜ちゃんがいて本当によかった。



更衣室に入ると、他のみんなは先に着替えて戻ったのか人はいなかった。



ロッカーを開けた。



「え…」

そこには【キモイ】【消えろ】【お前なんていないのと一緒】
そんな事が書かれた用紙が入れられていた。



「日和!なにそれ!?」

私はぐしゃっと紙を握って急いで隠した。


「なんでもないよ!桜ちゃん、気にしないで」

手が震える。
なんで

なんでなの。


なんでみんな、こんななの。

どこに行っても同じ。


私が悪いんだよね。




「桜ちゃん、ごめん。私体調悪いみたい。今日早退するね」


急いで着替えを済ませる。


「待って日和!とにかく一緒に教室戻ろう」


なんとか涙は堪えられているけど、手の震えが止まらない。



ギュッ

そんな私の手を桜ちゃんは強く握ってくれて、一緒に教室へとむかった。