「桜!?」

突然泣き出した私に戸惑う加藤。



「わっ私も…ずっと……加藤が大好きやったよ。今もむっちゃ。加藤がどんな未来を選んだって何があったってついていきたいって思…きゃっ!!」

私が言い切る前にまた強く抱きしめられた。



「もっかい言って」

「え、なんて…」

「大好きって」

「…嫌」

「言って。今まで聞かなかった分たくさん聞きたい」


加藤の甘い言葉に抵抗出来なくなる。



「大好き…むっちゃ好き」


ニコッと笑って優しくキスをしてくれた。



優しく笑う加藤に更にドキドキする。


「ごめん、これ以上するとほんとに止めれない気がするから」


はっ!!!

よく考えたらここ、広場やった!!


私は周りをキョロキョロする。



「あはは!いまさら?大丈夫だよ、人は来てない」


よかったー…!!



「これから、よろしくね」

私の髪に触れる加藤の手。



「私こそよろしくね」


大好き。


「私もね、日和にたくさん話を聞いてもらっててん。ずっと考えてたんやで、加藤の事」


「ありがとう。時間かかってごめんな」


ぎゅっ


「大切にするから」



やっと聞けた。
やっと言えた。


大好きな人がそばにいる。




「一個お願いがあるんやけど…」

「なに?どしたん?」


恥ずかしい…

「えっと…名前で呼んでいいですか?」


言った!!!!

でもヤバイヤバイ!!!
恥ずかし過ぎる!!!


絶対私、顔赤い!!!

私は下を向いた。



グイッ

顎を持ち上げられ、強制的に上を向かされる。



「当たり前でしょ。そんな可愛い顔、他の奴に見せたらだめだよ」


そう言ってまたキスをくれた。



「大好きだよ、桜」


「私も大好き」


大好きな人と想いが通じ合った日。
大好きな人とのファーストキスをした日。
私はこの日を絶対忘れない。