「ただいまー」

「おかえり…て、あれ?」


お母さんが私のおでこに手を当てる。


「顔赤いけど、熱でもある?」

鈴原くんとのキスを思い出してさらに赤くなる顔。


「日和、だいじょ…」
「元気だから大丈夫!!!!」

お母さんの心配をよそに部屋までダッシュ。

熱なんてない。
さっきまでの時間のせいで、身体中が熱いだけ。



部屋に入り、座り込む。

なんだか色んな事がこの2日で起こり過ぎて頭が追いつかない。

来週からも行っていいんだ。
部屋の中でピアノが聴けるんだ。

すごく嬉しくてウキウキしている自分。




私、キスしたんだ。
鈴原くんとキスしたんだ。



ん?

キス・・・

ウキウキの反面で

「彼氏じゃない人とキスしてしまった!!」


てか、ファーストキスだったんだよー。。。


今まで独りだったし、恋なんてするつもり全くなかった。
好きな人はもう作らないつもりだった。

だから、理想のファーストキスとかも特になかったけど。。。

でも。。。


「キスは彼氏としたかったよ…」


どうして鈴原くんは私にキスをしたんだろう。



独りになり冷静になると、さっきまでは考えられなかった事が山のように出てくる。






軽い女に思われた!!??


鈴原くんってそんな人だったの!!??


だめだ。。

今日、寝れない。