放課後の片想い

ありがとうが意外だったのか、3人ともビックリした表情。


ちなみに、桜ちゃんも目を見開いている。




「こんな風に言ってくれてすごく嬉しい…です。私こそこんな性格でクラスにも馴染めてないしごめんなさい」


なんだか嬉しくて涙が出てきた。


私のために、みんなの前でこんな風に話してくれたのが本当に嬉しい。

すごく勇気がいる事だったと思う。


私こそ、勇気出さなきゃ。





「安藤さん、川田さん、高橋さんこれから宜しくお願いします!」




大袈裟だと笑われるかもしれないけど、それでもいいの。


私の全力を出した。





「こちらこそ、宜しくお願いします!!」


笑顔でそう答えてくれて、涙が溢れてきた。


最近の私は涙腺が弱い。





「なんであんた達ずっと敬語なん」

桜ちゃんからのツッコミ。


そのおかげで自然と笑っちゃう私たち。




「おおー!じゃあ俺らもこれから改めてよろしく!」

「私らもー!!」



「お前ら…都合良過ぎだっつの」

他のクラスメイト達の声に加藤くんは少し呆れ気味な表情。
でも、完全に呆れてるとかではないのはもちろんわかる。




窓際の3人の女の子たちは、こっちをじっと見ている。

やっぱり、張り紙をしたのはきっとあの子たちなんだろうな。


でも、そうだとしてももういい。


怖がってても、立ち止まっていてもだめだ。




「みんな、改めてこれから宜しくね!」


今の嬉しい気持ちを精一杯の声量で伝えたつもり。



私、今笑えてる。

笑顔になれているのがわかる。





男子勢は日和の笑顔に見惚れていた。
そんな様子を見て桜がぼそっと呟く。


「あーあ、今の笑顔で日和ファンが増えるかも。悠ファイトー」

「あっ加藤も」


俺はオマケかい。