「というわけで愛花、よろしく」
あたしは満悦の笑みを浮かべながら、小柄でショートカットの彼女──関口 愛花の肩をポンと叩いた。
「はいよ」
愛花は何かと気が合う小学校からの親友だ。
だからこうやってまた同じクラスになれたのも、ほんと最高の奇跡だと思う。
「けどさ。やっぱり私、おじゃまじゃない?」
「……なぜ?」
「ふーん。違うならいいけど」
何か言いたげな顔……。
たしかに雪平くんとは仲良くしているけど、別にみんなが羨むような〝そういう〟関係なんかじゃない。
ただみんなよりほんのちょーっと、先に知り合っただけというか……。