目が覚めると、視界に入ってきたのはいつもの風景——私の部屋だった。


「聖奈様!」


「類……あれ、私眠っちゃってたんだ……」


私はゆっくりと体を起こした。


「良かった……聖奈様が倒れた時、心臓が止まるかと思いました」


類に優しく抱きしめられて、私も類の背中に手を回す。


「類、だよね……本物の類だよね」


バカみたいな質問かもしれないけど、類を見ると、今度はさっきの〝蓮〟を思い出す。


改めて、やっぱり2人は似ていた。


「はい……本物の類です」


「あの人、蓮って言ってた……類とすごく似てると思う。私の気のせいじゃないよね?」


類はまっすぐ私を見て、慎重に言葉を紡いだ。


「アイツは……蓮は……俺の双子の弟なんです」