大好きなお兄ちゃん達と映画に行く事になった!
 まずは洋服のお着替えからだね。

「ルウ、今日は何を着る?」

「何がいいかな? ルウちゃん」

「え~っとぉ」

 三人で来たのは、私のクローゼット。
 五人の新居は、とーっても広くて……お洋服専用の部屋まで用意してもらっちゃったの。
 素敵なドレッサーの前に座るとお姫様気分になっちゃう。

「いっぱいあって迷っちゃうな……」

 クローゼットには白を基調とした天使みたいな可愛らしい服が半分。
 もう半分は黒を基調とした服で……小悪魔系の服が半分。

 カバンも靴もアクセサリーもそれぞれ揃ってる。
 う~ん……どっちも可愛い!

「今日は俺の好きなコーデにしろよ!」

「もう、暗黒お兄ちゃんは俺様なんだから~」

「まぁ昨日は僕のお願いを聞いてもらったから、暗黒のお願いを聞いてあげてほしいな」

「聖お兄ちゃんは優しいねっ! じゃあ何を着ればいい?」

「これと~これに~ツインテしてもらえよ」

 黒い肩出しのブラウスに、チェックのプリーツスカート。
 リボンとイヤーカフも選んでもらった。
 スタイリストさんみたいに、いつもバッチリコーデにしてくれる。

 そして聖お兄ちゃんが、コテでクルクルに巻いてくれた。
 聖お兄ちゃんは手先が器用でなんでもできるんだよね~。
 
「美容師さんみたい! 今日も可愛くしてくれて、ありがとう」

「ルウが可愛いからだよ」

「お化粧はしなくていいのかな……」

 ほっぺを、暗黒お兄ちゃんにツンとされる。

「そのままが一番最高可愛いに決まってるだろ」

「うん、そうさ。保湿でリップくらいはいいかもね」

 言われて私は、ママから貰ったはちみつリップを塗った。
 ツヤぷるになって、甘くて美味しいんだ~。

「んじゃ、俺の車で行くか~」