悪魔による美術館窃盗事件!
 十五分くらいで一件落着しちゃった。
 二人は六人組の悪魔を連れて、地上に降り立った。
 その後は人間界の警察に報告して、暗黒お兄ちゃんが開いた地獄界への入口から六人は連行されていった。

 二人がいなかったら、当然捜査は難航して迷宮入りだったかもしれないって……。

「はーあ。ふざけやがって……」

 帰り道では暗黒お兄ちゃんがちょっと不機嫌。
 口も悪いし意地悪だけど、夜遊びもするけど……暗黒お兄ちゃんは正義感が強い。

 悪魔界では、もう誰かを、何かを傷つけるなんて古臭いって。
 悪魔界も天界のように、平和に過ごせる世界にしたいって。

 昨日も悪魔界で働いてきたみたいだしね……。

「暗黒お兄ちゃん、帰ったら肩揉んであげる」

「ん? まじで!? じゃあ耳かきは?」

「お兄ちゃんの耳、ピアスいっぱいで怖いけど……いいよ!」

「やったぜ! じゃあディナーはウーパーで注文することにして、家でまったりだな!」

「ルウちゃん、僕は?」

「もちろん聖お兄ちゃんも!」

 聖お兄ちゃんも、天界でのお仕事頑張ってるもんね。
 それにいつもご飯作ってくれたりして……うう優しい!

「じゃあお兄ちゃん達! お菓子も買って帰ろう! お菓子パーティーしよ!」

「それはお前がしたいだけだろ~?」

「あはは。でもいいよルウちゃん、アイスも買って帰ろう」

「わーい!」

 そうして帰宅後は、疲れた二人をリフレッシュするべく私は頑張ったよ。
 でも夜は、私の方が美味しいお寿司とチョコパフェまで食べてゲームまで楽しんじゃった。