「思っているから。大好きな人の暴走を受け止められる、オメガでいたいなって」
「それって……」
「私が首を噛まれたい相手は、東条くんだけだよ」
伝わったかな? 私の想い。
東条くんが私だけに甘い言葉をささやいてくれるのは、恋心が絡んでいないかもしれない。
私のオメガフェロモンに惑わされ、私を好きと勘違いしている可能性もあるし。
でも今はそれでいい。
これから私は、頑張ろうと思う。
東条くんに大好きになってもらえるように、自分を磨き続けるんだ。
今まで憎んできたお母さんやピアノとも、向き合う覚悟を決めたよ。
逃げる女なんて、総長のお好みではないと思うし。
オメガという特殊フェロモンを持つ自分のことも、ちゃんと愛せるように努力をする。
そしていつの日か……
第二の性なんて関係ない。
秋月歌夜という一人の人間を、東条くんに好きになってもらえたら嬉しいな。



