ドロ痛α様に狙われて



「あの……みんな……視力は大丈夫?」


 腕利きの眼科医を紹介しようか?


「視力検査A判定です。3階の図書室に並んでる、本の背表紙のタイトルまで読めちゃいます」


 中庭から3階がバッチリかぁ……

 それはそれは、原始人並みの視力をお持ちで……


「みんなの美の捉え方が、いびつだと思うなぁ……」

「なんで歌夜先輩は、いつも自分を卑下しちゃうんですか?」


 えっ?


「眼福なんです! 歌夜先輩が瞳に映るだけで、贅沢な気分を味わえちゃうんです!」

「だから、大げさだってば」

「うぅぅぅ。会えるってわかってたら、歌夜先輩うちわを持ってきたのに」

「私もカバンに忍ばせてあるのに。推しに見て欲しかったのに。力作なのに……」


 アハハ、私のウチワって……


 こうやって、後輩ちゃんたちに囲まれて褒められること。

 毎度毎度だけど、未だに慣れることはない。

 ストレートな言葉で誉めてくれるから、ハートがメチャクチャくすぐったいんだ。