オメガフェロモンは、言うなればドラッグ。
アルファを恋の野獣に変える、危険極まりない媚薬。
これ以上の甘いことをされたら、アウトかもしれないでしょ?
薬で抑えているオメガフェロモンが、私から大量放出されちゃうかもしれないでしょ?
許容量を超えるオメガフェロモンを、東条君が浴びてしまったら……
理性を飛ばして、オメガを欲してたまらなくなるラット状態になるかもで。
目の前のオメガと番いたい。
首に歯跡を刻みたい。
私に襲い掛かってくる可能性も、ゼロではなくて。
とはいえ鍛え抜かれた肉体美をお持ち俺様総長に、私なんかが抗えるはずもなく。
恋人繋ぎだけはせめてほどいて欲しいのに、東条くんの握力は増すばかり。
俺様総長様に強引にひっぱられ
廊下にいる生徒たちに「キャーキャー」「ヒューヒュー」冷やかされるなか
私はある場所に連れ去られたのでした。