ダメだ。
大好きな人の前だと、自分の脳がメルヘンチックに染まっちゃう。
自分で言っておいて、恥ずかしさがこみ上げてきちゃった。
東条くんだけのお姫様になりたいって、言っちゃうなんて……
つま先から、照れがブルブルっと駆け上がってくる。
東条くんに抱きしめられているから、よけいに心臓がくすぐったくて。
「あっ、あのね……自分のことをお姫様って思ってるわけじゃなくて……今のは雰囲気に流されてしまったというか……変なことを口走っちゃったって言うか……」
「ほんと困る」
ひゃっ、嫌われちゃったかも。
「ごめんなさいっ」
「突然かわいいことを言い出すとか。俺のハートを破壊しようとしてるわけ?」
「……えっ?」
「なにこの可愛い生き物……って、俺の女か」
ひぃえぇぇぇ……
俺の女って言われた。
ワイルド総長様が囁くと、言葉が卑猥っぽく聞こえちゃう。



