ドロ痛α様に狙われて


「コンクールの出場者情報で、歌夜のフルネームを知れた。年齢も同い年だってわかった。ただそれ以外は全く知らなくて。男友達に情報をもらったんだ。でもまさか歌夜が、俺たちアルファを誘惑するオメガだとは思っていなかったけど」

「なんで? コンクールでピアノをひく私を見たんでしょ? その時だって私は、首にチョーカーを巻いていたはずだけど」


 チョーカーはオメガの必需品。

 アルファに首を噛まれないため、他人の前で首をあらわにしたことなんてなかったと思うけどな。


「歌夜はえりっぽい形をしたものを身に着けていたから、だだのオシャレアイテムだと思った」

 
 確かに。

 『チョーカーも、コンクール用のドレスに合うようなデザインじゃないと』

 見栄えを気にするお母さんが、特別なものを用意してくれていたっけ。