「エリカちゃん、私が見える?」
 星空に向かって呟いてみた。
 その時、一瞬だけ強い風が私の頬を撫でた。
「もし、子供の頃にこういう場所をエリカちゃんが知ってたら、違う人生があったかもしれないよね…」
 1年経った今も、エリカに関する悔いは消えることがなく、人知れず自分を責めてしまう夜もある。
 しかし、私はこの痛みを忘れずにいたい。
 忘れてしまえば、私はまた愚かな過ちを繰り返してしまうような気がして…。
 今夜はやけに流れ星が見える…そう思っていたが、私はある規則性に気付いた。
「うそでしょ…」
 流れ星、そして瞬きが、モールス信号のようなのだ。
 中学時代、アマチュア無線部だった私は、星たちを目を凝らして見た。