ウソつきなあたし

「……え?」

 返ってきた言葉が思っていたものとまったく違って、あたしは戸惑う。

「急に決まったんだよ、親父の転勤」

 寂しそうな声に、胸がざわつく。

「隆春も、ついてくの?」

 あたしの問いに、無言でうなずく隆春。

 ……うそ。

 1年間頑張って同じ高校に合格して。

 4月からはまた同じ学校に通えるって、思ってたのに。

 さよならなんていやだ。

 あたしは泣きそうなのを見られないようにうつむいて、声を絞り出した。

「ウソだって、言ってよ……っ!」

「ウソだよ」

「っ! 言えばいいってもんじゃ……え?」