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昼休みになり、いつものメンバーが

俺の元に集まってきた。

「お前やらかしたな〜」

そういったのは同じ野球部の佐野勇弥(さのゆうや)。

「まじで、あの後授業の内容が全く頭に入ってこなかったぜ...」

そう言う俺に、

「どうせいつも歴史の授業以外寝てるでしょ〜」

と言ってくすくす笑っているのは、

学年1かわいいと言われている

日野優佳(ひのゆうか)。


「ゆ、ゆうかちゃん、本当こいつアホだよねぇ。」

そう日野にニヤニヤデレデレしてるのは、

中田烈(なかたれつ)。

こいつも野球部。


「もう本当、どれだけ起こしても起きないんだからっ。私がどんだけ後ろの席から椅子の裏蹴ったと思ってんのよ!ふくらはぎつるかと思ったわっ!」

そう言ってすずが怒ってきた。

「お前、力つえーんだからよ、こういう時こそ力込めてもっと強く蹴れよな。」

そんな会話をしながら

俺たちは立ち入り禁止の屋上に向かう。

立ち入り禁止だから誰も近寄らないし、

先生達もまさか生徒がいるなんて思わないから、

ここは俺たちだけの秘密の場所だ。


「よーーーし、今日も購買ダッシュ、男気じゃんけんで決めるぞぉぉぉ!」

屋上に着くや否や空に向かって叫んだのは、

細井姫花(ほそいひめか)。

名前は細い姫ってのに、

体重は85キロあるんだってよ。

俺と変わらねぇ。

男達からは細姫(ほそひめ)ってあだ名で呼ばれてる。

「細姫、お前相当お腹空いてんな」

「私もお腹空いたぁ、そりゃあ誰でもお腹すくわよねぇ、ひめちゃんっ」

そう言ったのは学校1の美人、

坂口美里(さかぐちみさと)。

俺はいつもこいつらと学校生活を過ごしてる。

俺の説明わかりにくいと思うんで、

一旦メンバーををまとめる。


①佐野勇弥
(彼女と野球一筋)

②中田烈
(女大好き、日野大好きチャラ男)

③日野優佳
(学校1のモテ女、可愛くて天然)

④坂口美里
(172cm、学校1の美人、モデル)

⑤細井姫花
(体重85kg)

⑥高原すず
(いつもオールバックポニーテールで元気担当、
ムードメーカー)

⑦そんで俺。

大体学校ではこの7人で過ごしている。


「「「男気じゃーんけーんじゃんけーんポンっ」」」」」

まじかよーーー。

負けたのは俺と日野。

じゃー行くかぁ、そう言って

俺は重い腰を上げて立ち上がる。


「私ゼリーと野菜ジュースお願いします!」

「私は牛乳とメロンパンお願い!」

「俺は焼きそばパンと唐揚げ弁当!」

「俺はおにぎり3個と何かテキトーに弁当頼むわ!」

「私はメロンパンと焼きそばパンとプリンとお菓子お願い!」


「お前ら、そんなに一気に覚えられるかぁ!」

そういう横で日野は必死にメモをしていた。

「メモれたよぉ!みんな、すぐに買ってくるから待っててねーっ!翔くんいこっか!」

俺は、笑顔でそう言う日野と一緒に購買に向かう。

購買は昼飯を買いに来た生徒達でごった返していた。

「おい日野、危ない。」

150cmちょいしかないだろう日野が

人混みに押し潰されないように、

俺は日野の手をとって購買の中へと入って行く。

「翔くん体おっきいから頼もしいね、身長何センチなの?」

「あ、おれ181。もっと伸びて欲しいけどなー。」

「おっきいね、私と30センチ近く違う、、、もう伸びなくても十分だよ、いいなぁ。」

そう言うので、

「日野は小さいから可愛いくて男子から人気なんだよ多分。」

そう言って日野を見ると、

人混みに押し潰されたせいか、

顔が赤くなっていた。


「お!いちごオーレあるやん!まだ残ってるなんてレアだよな!いつも売り切れてるもんな。すず、いちごオーレ好きだから牛乳じゃなくてこっち買ってくか!」

そう言う俺を微笑みながら見上げる日野。


会計を終わらせて俺たちが屋上に向かおうとすると、

「おっ!本宮じゃねーか!」

そう声をかけてきたのは

野球部2年の木下先輩だった。

「うっす、お疲れ様です」

俺はテキトーに挨拶をする。

その俺に耳打ちするように木下先輩言った。

「おい、その子誰だよ、めちゃくちゃ可愛いじゃねーか、紹介しろよ。」

「ちょっと今急いでるんで、また今度紹介します!」

そう言って俺は日野の手を取り、

急いで購買を出た。


「し、しょうくんっ、手っ」

「あ、ごめんごめん」

そう言って俺は日野の手を離す。

「いやぁ、あの先輩いつもめんどくさいんだよな、今も、お前の事紹介しろってさ。でもまずはお前の意思聞かなきゃだろ?だからとりあえず逃げた。もしお前が紹介して欲しいんならするし、嫌ならなんかテキトーに断っとくけどどーする?」

「、、、私、好きな人いるから、断っといて欲しいな。」

「おっけ、じゃあテキトーに断っとくわ!」

そう言って俺は屋上のドアを開けた。


「もう、2人ともやっと帰ってきたぁ!2人で何してたのよー」

すずが言う。

「何もしてねーよ!」

そう言って皆んなに買ってきたものを渡す。

「あれ?すず、牛乳頼んでなかったっけ?」

食べ物のことに関してだけは

なぜか記憶力のいい細姫が言う。

みんながすずの手元を見た。

「あー、今日珍しくいちごオーレ売ってたから、牛乳じゃなくてそっち買っといた!お前いちごオーレ大好きだろ?」

「ちょ、私牛乳が飲みたい気分だったのに〜」

「お前いちごオーレ以外が飲みたい時なんてあんだ!じゃあ俺、自分に牛乳買ったから交換するわ」

そう言ってすずに牛乳を差し出したが、

すずは、いい!と言って

そのままいちごオーレを飲んだ。

なんだよ、やっぱりいちごオーレが好きなんじゃん。