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初めての勉強会が終わった日の23時前、

俺はトイレに向かった。

「オエェェッ」

トイレの中から誰かの嗚咽が聞こえる。

「おい、誰だ?大丈夫か?」

中から出てきたのは村上だった。

「だ、大丈夫。翔ありがとう。」

「お前、今まで夜ご飯食べさせられてたのか?!」

「そう。まだ終わってなくて、、、俺全然食べられないんだよ、体に入っていかないんだ、、、」

可哀想に、、、

いじめとも思われるような工藤監督の厳しさだが、

監督は、村上のためにやっているんだ。

「お前はバッティングのセンスもあるし、工藤監督はお前に期待してんだよ。いつか、あの時頑張ってよかったって思える日が来ると思うからよ。村上、負けずに頑張れ!!」

そんな日が来るかはわからないけど、

とりあえず俺は今の村上を奮い立たせるように

そう言った。

「翔、俺頑張るから!!もっと食べて、練習して、みんなから頼りにされる選手になる!」

そう言って村上は走っていった。