捨てられたはずの私がクールな御曹司に溺愛される話。

「何から何までありがとうございます。本当に助かりますっ!」

ごめんなさいよりもありがとうございますを伝えるよう意識し始めたので言っている私も気分が良い。

「たしかに謝罪よりも礼を言われる方が気分がいいな。」

蓮さんも同じように感じていたみたいだ。

「私も今同じこと考えてましたっ!」

嬉しくてついテンションが上がる。

「…そうか。」

蓮さんは私の勢いに少しびっくりしたみたいだけど、微笑んでくれた。

会話をしながら楽しい食事をしたのは初めてかもしれない。
前の家ではひとりで食べていたし、中学校も班の人たちと馴染めなくてずっと黙って食べていた。

だけど、会話しながら食べるごはんはこんなにおいしく感じるのか。

こんな時間がずっと続いてくれればいいのに、私はそう願っていた。