捨てられたはずの私がクールな御曹司に溺愛される話。

目を覚ました。
見慣れない天井だ。
ここはどこだろう…?
ふかふかのベッドで寝ていたことに驚く。
ベッドから降りるとそこがどこか気づいた。

ここは私が借りてる2階の部屋だ。

でも、私は自分の足でここに来た記憶がない。私の中の最後の記憶は蓮さんに髪の毛を乾かしてもらったことで…。

そこまで考えてハッと気づいた。
蓮さんがここまで運んでくれたんだ。
昨日、私は髪を乾かしてもらってる途中で寝落ちしてしまったんだ…。
申し訳ない…。ずっと迷惑かけてばかりだ…。それに1階から2階まで私を運ぶなんて重くて大変だっただろう。

朝の6時から申し訳なさで押し潰されそうになっている。

ひとりであれこれ考えていても仕方ないのですぐに謝りに行こうと思った。

しかし、部屋を出ようとして思いとどまる。

まだ、寝ているんじゃないかな…?