捨てられたはずの私がクールな御曹司に溺愛される話。

聞きたかったけど、既に蓮さんは玄関に向かって歩き出していて聞きそびれてしまった。

「あの、そんな全て支払ってもらうのは申し訳ないです!」

蓮さんの後を追いながら私も家を出る。

「いい。お前は俺の食事や家の家事をやってくれるんだろう。その礼だ。」

さっきからずっと蓮さんには助けてもらってばかりだ。

「…ごめっ…、ありがとうございます…!」

謝ることが口癖になってしまっている私にはそれをプラスの言葉に変えていくのは時間がかかるかもしれない。
だけど、今は謝ることよりも感謝を色んな人に伝えていきたいなと思った。

お礼を言うと蓮さんは私の顔をみてハッとした表情をした。

どうしたんだろう…?

「お前は笑顔が似合う。いつまでも笑ってろ。」

え…?
無意識に私は笑っていたそうだ。人前で笑うなんていつぶりだろう。
蓮さんのおかげだ。

2人並んで歩く姿が街灯に照らされていた。