捨てられたはずの私がクールな御曹司に溺愛される話。

「お、お邪魔します…。」

人のお家に行くのなんて何年ぶりだろう…。すっごく緊張する…。

玄関で靴を脱いで思った。靴の数が少なすぎる。

一人暮らしなのかな…?

「あっ、あのご両親はどちらに…?」

私の勝手で人の家に住むことになったんだから説明をさせて欲しい…!
そしてダメならすぐこの場から去るから。

「親はいない。別で住んでる。」

あ、やっぱり一人暮らしなんだ。

「親がいたらお前のこと拾えないだろ。」

うっ、確かに…。ご両親いたら難しいもんね…。説明とか訳を話しても意味が分からないもの…。

「あの、本当に住んでも大丈夫なんですか…?私がいても邪魔なんじゃ…」

「そんなことはない。…お前に助けて貰ったことがあるからな…。」

「ほんとですか…?九条さんの迷惑にならないなら…。あと、最後らへん何と言いましたか…?」

「こっちの事情だ、分からなくていい。その前にその呼び方はやめろ、堅苦しい。呼び捨てで構わない。」

何と言ったのかは教えてくれなかったけど、それよりも呼び捨てにするなんて私にはできないよ…!

「ええ…!そんな、申し訳ないです…!」