【完結】夢交差に輝き満ちて


「だって……だって……そしたら、あなたの夢は……叶わなくなっちゃうよ?」

 頭がパニックの私の手を握り、彼は微笑んだ。
 温かい手だった。

「大丈夫。夢は、どんな形になったって輝く……!!」

 綺麗な夕陽。
 私の顔も真っ赤だと思うけど、彼の顔もやっぱり真っ赤。
 二人の頬を撫でた、優しい風の感触。

 私と彼の夢が交差して……キラキラと輝きに満ち始めた世界。
 
 それは今でも覚えている――。