「清水さんが…」

その声も震えていた。
顔面は蒼白だ。
視点も定まってない。

あたしはその様子からただならぬ状況だと
察した。

「清水さんが…」

「落ち着いて下さい」

あたしは警察手帳を見せた。女性の視線が一点に集中する。

「状況を詳しく説明してもらえますか?」