「答えて。私の交友関係を調べるって、どうやって?理由は?」

細谷ルミはさらに声を大きくして私を問い詰める。どうにかして、私を怖い人と周知させたいのだろう。はぁ~

「…別に」

ヒュ〜………北中さん、どうして口笛?そして、どうしてギャラリーは湧く?

「さゆみん、売店はデザートにする?」
「ん…行ってから決める」
「三井先輩っ、売店なんて場合じゃないですっ。その人、おかしいですよ?」

まだ声を大きく出来るなんて、それも才能だね。

「チカ、俺も参戦しようか?」

ん?ナオキ兄は何を言う?参戦?いつから(いくさ)になった?

「正季くん、足りてるから。俺だけで大丈夫。さゆみんだって、おかしい人なんて言われて引けないよ?残り少ないライフでも頑張れ。力尽きたら、あとはどうにでもしてやる…停学と同じように悪いようにはしない」

おお…ちょっときぃちゃん寄りのことを言うんだね、クニチカは。それに、無視するとかでないところは気に入った。それって強さの条件だもの。

いつの間にか彼のトレイも誰かが持って行ってくれて、私達の周りには北中さんとナオキ兄弟はもちろん、クラスメイトが集まっている。男女比は半々くらい…ってことは、御三家とナオキファンの女子と同じくらいの数の細谷ルミファンの男子がいるのかな?すごいね…4人での集客数と1人での集客数が同じなんて、彼女は大人気なんだ…でも、私は引けない場面では引かないよ。

「あのね、細谷さん。アタシが停学になった時点で、詳細を調べる人間っていうのはいるの。ただそれだけだよ」