真っ白な教会へ続く道の両脇には、桜並木のトンネル。

私はその道をゆっくりと桜色したウェディングドレスをまとい、大好きな人が待つ場所へ、一歩、一歩と花びらが舞う中進む。

この日を迎えることが出来るなんて、夢ではないよね。

教会の大きな扉がゆっくりと開かれる、祭壇には真っ白のタキシードを着た大好きな人が、おいでと手を差し出てくる。

私はその手を……

☆☆☆☆☆

夢……

私は絶対逃げられと思ったのに…

ここは考ちゃんの高層マンション。広すぎて、いったい普通の家が何軒分よ!分からない。

病院から徒歩5分の距離にあり、今の私に自由が無い!!


羽田空港で結局簡単に捕まって、病院へ強制連行され考ちゃんが診察しようとしたけど、それだけは必死に抵抗し、女医さんが来てくれた。

ダダの風邪なんだから!大丈夫なのよ!

心配性の医者なんて厄介なんだから!

心配なんてしないでよ…こんなに近くにいたら…どうしたらいいか、分かんない。


考ちゃんの香りがするこの部屋なんて、心臓が壊れる。

壊れるよ……

いっそのこと告白しようか?(笑)どんな顔するだろう。

壊れてる…

考ちゃんのバカ!!


早く、スーパーモデルの彼女と結婚しろ!

そうしたら私だって…わたしだって…

やっぱり私を見て、私だけを見て。

好きなの。