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やっと君に伝えられた。
思いを伝えられないまま、別れてしまったあの時、とても私は後悔していた。

君は感情をほとんど出さないし、いつも一国の『姫』には見えない冷酷さをもっていた。
だから、と理由づけたら僕はとても臆病者だ。



小さな頃からよく4人でいたよね。
4つの国の国境あたりにある公園に集まって。

あの頃は、国王や国王妃もどの国も仲が良くて、家族みんなで食事会を開いたこともあった。


だからあんなことになるなんて思わなかった。

私は知らなかった。
他国が争っていたこと。


「な、なんで…どうして……あの子は」
「今頃処刑されている…一国丸ごと……な…。」


私は父上、この国の王へと泣きせがむ。


「頼む…、助けて、助けられないのか……私達の力では……」
「もうあの子は助からないだろう。…しかし、」
「……」



”あの子の国の、山の一番奥。
誰も入ってはならないと、昔から言い伝えられて来ただろう。
あの山の奥、そこが、”



「彼女を救う鍵…」




私は父上の話を聞き終わる前に、無我夢中で走った。
この服装だと目立つが、そんなの構わない。


もう一度、君に会って…ちゃんと


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