今日は土曜日。そして、先輩の部屋でお家デートです!

ずっと楽しみにしてたの

ニットにスカート。シンプルな格好にした



今、先輩の部屋に着いた。

震える指でインターホンを押す


ガチャッ


という、音と共に中から出てきた先輩。

うわぁ、かっこいい

いつもの黒いパーカーにいつものピアス

それでもやっぱりかっこいい!

「横川、いらっしゃい。ほら、入りな」
「お邪魔します」

先輩は、凄く優しい。

昨日そう言ったら私にだけだよって言ってくれた

特別扱いしてくれる先輩が大好き

案内してもらって部屋に入る。

黒で統一されたかっこいい部屋だった。

「どうする?映画でも見る?」

と、ソファに座る先輩。

「先輩、映画行きましょって誘ったら、イヤって言ってたじゃないですか」

週末デートの予定を立てる時に映画行きません?って聞いたの。そしたら

映画は嫌かなって先輩が言ったのに…。

「ごめん、言葉足らずだった。」

え?

「映画館だったら、2時間も横川と話せないじゃん。それが嫌だった。それに家なら何しても誰にも見られないじゃん。手をつなぎながらでも見れるし…」

最後の方、恥ずかしくなったのか目線を逸らした先輩

私の方がドキドキする

そういうことだったのか

「横川さえ良ければ、ここに座って一緒に見よ」

と、先輩の横をポンポンしてくれる。

お言葉に甘えて、座らせて貰う

「あっ、言うの忘れてた。…今日も可愛い。いつも可愛いけど、いつもより可愛い」

ストレートに伝えてくれる先輩

これ以上、ドキドキさせないで欲しい

「ありがとうございます。先輩も…カッコイイです」

緊張するし、恥ずかしくて顔が赤くなっていく

「その顔やめて


可愛すぎるから」

先輩の顔も真っ赤になっていく

ちょっと、やっやばい

「なあ、抱きしめてもいい?」

声が出せなくて、必死に頷く

ゆっくり、先輩が近づいてきた

抱きしめられた瞬間、異常なくらい速く心臓が動きだした

「横川、大好き。オレの彼女になってくれてありがとう」

そんなの、私のセリフだ

「こちらこそ、私のこと好きになってくれてありがとうございます。いつも真っ直ぐに想いを伝えてくれて凄く嬉しいです。私も…緊張するし、恥ずかしいけど、伝えていきます。だから、これからも一緒に居てくれますか?」

顔が見られてなくて良かった。

きっと、リンゴよりも赤くなってるから

「居てくれなきゃ困る。オレは、嫉妬深い男だと思うし、絶対離してやんないから。けど、嫌なとこあったら言って。なおすから」
「一途な人の方が私も安心出来るし、嫉妬は凄く嬉しいです。私もなおすので、言ってくださいね」

そう言うと、さっきよりも強く抱きしめられた。

ちょっと苦しいけど、凄く心地いい



ゆっくり離れていく先輩

名残惜しい

「ここ、奪っていい?」

先輩の長くて綺麗な人差し指が私の唇をぷにぷにする。

えっ、キッキス!?

ど、どうしよう

「…したいですか?」
「うん、ダメ?」

…ダメじゃないけど

「恥ずかしくて。」

ぐっと、俯いてしまった

「なら、今はしない。無理させたくないし…」

なんか、申し訳ない

「それに楽しみが増えたから」

そう言って笑ってくれた

クシャッとした笑顔…。

可愛すぎる

「ありがとうございます」

やっぱり、先輩が大好き


これからも一緒に居させてください